【卒業袴】これでもう心配なし!袴の着こなしと着崩れ防止策
長い夏も終盤に差し掛かり少しずつ涼しくなってきましたね。夏の疲れは残っていませんか?季節の変わり目は体調を崩しやすいので無理せずお過ごしください。私はといいますと秋の花粉に悩まされております…。
ところで、卒業式に何を着るかはもうお決まりですか?現在袴を着用することを検討している方も、もう既に予約をされた方も、普段着るものではないからと不安に思われている点があるのではないでしょうか。せっかくの卒業式ですから、最後まで着崩れすることなく綺麗に過ごしたいですよね。そこで今回は、当日に役立つ所作と着崩れ対策についてご紹介したいと思います!
袴着用時の所作
それでは、それぞれのシーンに合わせた所作をご紹介いたします!
歩く時
袴を着用している際は、どれだけ急いでいたとしても大股や小走りはNGです!着崩れや見栄えもそうですが、足捌きが普段より悪くなってしまうため、うっかり転んでしまう可能性が高くなります。お着物を着用している時はいつもよりも歩幅を小さくするように意識してみてくださいね。当日は不測の事態を想定し、余裕をもって行動されるとより安心です:)
階段の上り下りをする時
駅や大学内など、施設にエレベーターなどが設置されているところが増えているとはいえ、階段を完全に避けることは難しいですよね。特に小学校~高校ですと、教室まで多くの階段を利用しなくてはいけないなんてところもまだまだ多いかと思います。袴は裾が長くなっているため、普段通りに上り下りをしようとするとうっかり踏んでしまい、着崩れ・転倒に繋がってしまうかもしれません…。着崩れはもちろんですが、大切な一日に怪我をしてしまうなんてそれほど勿体ないことはありませんよね。
袴着用時には以下のことを気を付けてみましょう。ゆったりとした所作で、より美しく見えるはずです!
《階段を上る時》
画像のように、袴の前裾が床につかないよう両脇から手を差し込み、軽く持ち上げるようにしましょう。草履を履かれている方は特に慣れないお履き物ですので、より慎重に足元の確認をして頂けると安心です。
《下りる時》
上る時とは違い、下りる時は後ろ側を浮かせるようにしましょう。持ち上げることで躓くことが防げるだけではなく、床に裾がついて汚れてしまった…なんてことも避けられます!
とはいえ、卒業式当日はなにかと配布物が多いため、手が塞がってしまっていることも想定されます。片手で持ち上げて頂いても勿論問題ありませんが、ご友人やご家族の手も借りつつ、ご自身の安全最優先で無理のないように移動してくださいね。
椅子に座る時
式中や待合室など、椅子に座っている時間は意外と長く、立ったり座ったりする場面は多くあると思います。座る時にも注意が必要です!普段通りに何気なく腰かけると体重がかかって袴が引っ張られてしまい、着崩れの原因になってしまいます。
また、写真のように背もたれに寄りかかってしまうと、後ろのふくらみ部分が潰れてしまい袴が落ちてきてしまう原因にもなります。
座る時に意識するポイントは
(1)袴の両脇から後ろ側に手を差し込み、袴を軽く持ち上げるようにして座る。
(2)背もたれに寄りかからず、出来るだけ浅めに腰掛ける。
です。その際は腰を立てて背筋をしっかり伸ばすことを意識しましょう。もし後ろが潰れてしまった場合は、下を向いてしまっている半幅帯のリボン部分を床と平行になるよう起こしてあげると元通りの状態になりますので、試してみてくださいね。また、振袖の方は特に、袖が床についてしまわないように必ず膝の上に揃えておくことも心がけましょう!
車の乗り降りをする時
美容室やお店で着付けをしてから会場に移動する場合、車を利用される方も多いはず。袴に限らず、お着物を着た状態での乗り降りの正解がわからない…と悩まれたことはありませんか?私も毎回着崩れが怖くて恐る恐る乗り込んでいます!笑
車に乗る際に気を付けたいポイントは次の4つです。
(1)荷物を先に車内に入れ、頭をぶつけないよう気をつけながら車の入り口に背を向ける。
(2)袴の両脇から手を差し込み後ろ側を浮かせ、お尻からシートに座る。
(3)椅子に座る時同様に浅めの位置に腰かけ、着物の袖が床につかないよう膝の上にまとめる。
(4)袴の前側を軽く浮かせた状態で足を持ち上げ、体が正面を向くよう回転させる。
この(2)の時に袴の後ろ側に余裕を持たせると、体を回転させる際に袴が引っ張られてしまうなんてことが防げます。
トイレを利用する時
トイレ利用時については、特に小学生のお母様が心配されている印象があります…!当店が取り扱っている袴はすべて「行燈袴」と呼ばれるお手軽なスカートタイプですので、利用のしやすさについてはご安心ください。ただ、和式よりは洋式の方がお着物が汚れるリスクが軽減されるため、利用の際は洋式タイプだとより安心です。
さて、トイレを利用する際に気を付けるべきポイントは次の3つです!
(1)着物の袖が汚れてしまわないよう、袴と帯の間に挟む。
(2)着物の裾を外側から襦袢まで1枚ずつ捲り、スカートを穿いている時のように裾を持ち上げる。
(3)手洗いまで終わったら袖を戻し、着崩れや袴の前後がずれていないかを鏡で確認をする。
動作としてはかなりシンプルですが、普段よりも気を付ける点が多いうえ、当日はトイレが混み合うことも想定されますので、なるべく余裕をもって利用していただくことをお勧めいたします!
もし着崩れてしまったら…
所作に気を使い、どれだけ慎重に行動していてもやはり普段とは勝手が違う点も多いですから、少々崩れてきてしまうこともあるかもしれません。ですが、もし着崩れてきてしまっても、焦ったりがっかりしたりする必要はございません!きちんと対処方法を知っていれば、安心して過ごしていただけるかと思います。
衿元が崩れてしまった場合
前かがみになると、衿元がたるんできてしまうことがあると思います。もし衿元が崩れてきたと思ったらなるべく早く対処し、大きく崩れてしまうことを防ぎましょう。
直し方のポイントとしては、
(1)左手で衿元を掴み、右手を袴の右脇に差し込む。
(2)着物の下前部分(右肩にかかっている側)を優しく下に引っ張る。
(3)右側部分が整えられたら、左側も同じように下に引っ張る。
の3点です。強く引っ張ってしまうと、背中側の中心もずれてしまうため様子を見ながら優しく引いてあげてください。ただ、これは一例であり着付け方によっても方法が変わりますので、着付けをされた担当の方に「着崩れた場合はどうしたらよいか」と一度確認していただくとより安心です!
袴が落ちてきてしまった場合
ずり落ちてくる場合は帯が緩んでしまっていることが考えられるため、基本的には結びなおすことをおすすめいたします。
ただ、お時間的に余裕が無い場合は帯ごとぐっと持ち上げましょう。その後、袴の後ろ側についているプラスチック製のヘラを帯の結び目に差し込んでいただくことで固定でき、さらに緩んでしまうことを防げます!帯と袴を持ち上げる際にはお着物も一緒に上がってしまわないように気を付けましょう:)
袴の紐がほどけてしまった場合
紐がほどけてしまった場合は、またほどけてしまった!ということがないようにしっかりと引っ張ってから結びましょう。体の正面からずらし、左側(右側でも勿論◎)に蝶結びをします。その後、両端を結びめの後ろから通し、結び目の上に垂らすようすると結び目も隠れ、きれいに仕上がります!
ご予約はお早めに!
そもそも卒業袴について、「先の卒業式のことなんて考えている余裕はない」「まだしばらくあるし大丈夫」とお考えの方も少なくないのではないでしょうか。私自身も友人に誘われるまではそう思っていたので、お気持ちとても分かります…。
ただ、皆さん毎年早め早めに動かれている傾向が強く、当店でも既に多くのご予約をいただいております。そのため、どこのお店を利用される場合でも人気の柄やお色からご予約はどんどん埋まってしまうかと思われます。もしこんな雰囲気がいいなという大体のイメージが出来ているのであれば、お早めにご予約されることをお勧めいたします!
詳しい袴の選び方についてはこちらの記事をご覧くださいね。
また、当店ではネット注文も承っておりますので、忙しくて見に行く暇がないという方でもお気軽にご予約いただけますよ:)沢山のお着物を眺めているだけでも気分が上がりますしイメージも付きやすいと思いますので、是非覗いてみてください!
実物を見ないと不安、実際に合わせてみたいと思われている方には嬉しいお下見会も常設されています。もしお時間ありましたら下記リンクをご確認の上ご予約いただき、是非一度ご来店ください(*^^*)
最後に…
ここまで袴着用時に気を付けることと着崩れてしまった場合の対処法をご紹介いたしましたが、いかがでしたか?
ご自身もご友人も普段とは違う一面がみられるからこそ新鮮で心が躍る袴姿。心配事を減らし、皆様が心晴れやかに卒業式に参加できるお手伝いが微力でも出来ていましたら幸いです。
それでは、ご友人と過ごせる残りの学生生活を大切に、後悔のないよう楽しみ、式当日も素敵な一日をお過ごしください!
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